明誠学院高等学校 *
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平成19年7月3日(金)〜11日(土)


特別芸術コース 吹奏楽系
記録者 工藤 賀寿利

 早朝5:20…。空が徐々に明るくなって、雨粒がはっきり見え始めた頃、生徒たちは目をこすりながら集合場所に。しっかり寝られた子、一睡もしなかった子、カラフルなスーツケースを転がしながら10分前には全員集合していました。
  出発式では朝早くにもかかわらず、多くの保護者の方々、校長先生を始め先生方も見送りをしてくださいました。
  さぁ!出発。まずは新幹線で大阪にいき、伊丹空港から成田空港へ。海外が初めての生徒がほとんど。気を引き締めている様子が、パスポートを握りしめる手に見え隠れしているところが初々しい1年生。その1年生を引っ張ってしっかりサポートしてくれる2年生。
  思ったよりも国際線の飛行機の中は空いていて、快適な空の旅。しかし、12時間を超すフライトに、足もお腹もパンパンになってしまいました。
  パリ、シャルル・ド・ゴール空港に着いた頃には夜の8時…、まだ明るい!ヨーロッパの日の長さに驚き、涼しさ(寒さ?)にも驚き、驚愕の1日目が無事に終わりベッドの中へ…。

 いよいよ研修開始。7時に起きてしっかり朝食を食べて、ノートルダム大聖堂(ノートルダム寺院)に行きました。ゴシック建築を代表する建物であり、周辺の文化遺産とともに1991年に世界遺産にも登録されている。「我らが貴婦人」聖母マリアという意味のこの場所でフランス文化を感じ、鐘の音が響き、パイプオルガンの演奏を聴けたことは幸運でした。
 その後エッフェル塔に。建設の歴史や当時のことを伺いながらも、テレビでしか見たことのない大建造物に生徒の口は開きっぱなしです。
 午後からはベルサイユ宮殿に行きました。ルイ14世が建てたバロック建築の宮殿。ルイ16世とマリー・アントワネットが住んだ宮殿はとても豪華であるとともに繊細で、「美」の宮殿を肌で感じることができました。後で訪れるオーストリアとも密接な関係にあるこの宮殿と庭園で繰り広げられていた音楽はいったいどのようなものだったのだろう、興味がわきました。
 他にも凱旋門やオペラ座などを見学し、フランスの美の文化と音楽文化を少しずつ経験していきました。

 研修3日目。今日は午前中にルーブル美術館を訪れ、午後はドイツ・ミュンヘンに向けて飛行機移動です。  ところが…、なかなかバスが発車しない。ちょっとしたハプニングで出発が遅れたものの、無事ルーブル美術館へ。ビーナス・ニケ・ナポレオンの戴冠…、そしてモナリザとのご対面。教科書や写真でしかみたことのないモナリザは、素人が見てもオーラが出ている感じでした。ダ・ヴィンチはこの時代、何を想い、何を聴いて、何を感じていたのか。五感を使って芸術を感じる素晴らしさを再認識したフランスでした。  午後からはドイツ・ミュンヘンに向けて移動です。  フランスよりも涼しく(寒く)気温16℃…。気持ちいい。
 朝6時に起きて、今日はロマンティック街道を走りノイシュバンシュタイン城へ。ワーグナーゆかりのこの城は、ディズニーランドのシンデレラ城のモデルにもなったことで知られています。
 バイエルン国王ルートヴィッヒ2世が残したノイシュバンシュタイン城は、中世騎士の城をイメージして贅を尽くして建てられた神秘的でメルヘンチックな城。マリーエン橋(隙間から谷底が見える素敵な橋)から望む城のたたずまいは、「白鳥城」そのものでした。  外観の美しさに劣らない城の内部の様相はまさに美術館さながら。部屋ごとの壁・天井には、ワーグナーの楽劇の場面が描かれています。ルートヴィッヒ2世がワーグナーをどれだけ好きで認めていたかが手に取るようにわかりました。 ランチはソーセージ。ドイツの名物に言葉も出ませんでした。
 午後はミュンヘンに戻りミュンヘン市内での研修。ミュンヘン旧市街の中心地、マリエン広場の正面にあるのがミュンヘン市庁舎。1867〜1908にかけて建てられたネオゴシック様式の建物に圧倒され、ただただ溜め息が出るばかり。等身大の人形が踊るドイツ最大の仕掛け時計が有名でしたが、只今工事中で音がない…。残念。それでも仕掛け時計には目を奪われました。
 ドイツ2日目の夜はあっという間にやってきました。いよいよ明日はザルツカンマーグートへ。オーストリアです。
 8時にホテルを出発し、ミュンヘンからアルペン街道を通ってオーストリアへ向かいます。アルペン街道のベルヒテスガーデンは、映画「サウンド・オブ・ミュージック」のオープニングやドレミの歌のシーンが撮影されたところ。車窓から見て映画を思い出しながら、ザルツカンマーグートへ。
 ザルツブルグの近郊にある、2000m級の美しい山々に囲まれた、元々は岩塩を採掘する御料地だった風光明媚な湖水地帯。モーツァルトの母、アンナ・マリアが生まれた、ザンクト・ヴォルフガング湖畔のザンクト・ギルゲンを通り、ハルシュタットに到着。落ち着いた町並みと、絵本に出できそうな景観。栄えた文化と音楽というものは関係があるということを感じました。
 午後はモントゼー(モント湖畔)によりました。ここもまた、映画「サウンド・オブ・ミュージック」ゆかりの地で。冒頭のシーンや、結婚式が撮影されたシュティフト・プファール教会もありました。前回はこの教会で結婚式に遭遇しましたが、今回はミサの演奏練習を見ることができました。音の響きが身体全体から伝わる教会での音楽は感動的なものでした。
 
 今日はザルツブルグ市内研修。映画「サウンド・オブ・ミュージック」を廻ります。まずはミラベル庭園です。とても綺麗に手入れされたこの庭園では、ペガサス噴水の周りを歩き、バラのトンネルを走り、ドレミの階段で唄を歌いました。
 旧市街の中心にあるザルツブルグ大聖堂が最初に建てられたのが774年。現在の建物は1619年くらいに建てられた…、なんと400年近く経っています。大聖堂の内部は、6000本と言われるパイプオルガンがありますが、ミサの関係で中には入れませんでした、残念。
 旧市街のゲトライデ通りには、一軒一軒のお店に可愛い看板が飾られていますが、今日は日曜日なのでほとんどのお店がお休みでした。その通りの一角にモーツァルトの生家があります。昨年は生誕250年。モーツァルトの生活した空気・風を感じながら、名作曲家に想いを馳せていました。
 午後からはいよいよ最後の研修地、ウィーンへ。まず、ハイリゲンシュタット・ベートーベン遺書の家に行きました。弟のカールとヨハンに宛てて有名な「ハイリゲンシュタットの遺書」を書きました。ベートーベンは窓から見える教会の鐘の音が聞こえずに、自分の耳が悪いことに気づいたそうです。その窓から今も教会の鐘は響いていました。
 ウィーン研修最終日。今日は早起きして7時過ぎに出発。ベートーベンやシューベルトが眠る中央墓地に行きました。入り口でお花を買い、それぞれ思う人のお墓に花を手向けてお参りしました。そして、「窓の外には」を捧げたのでした。
 ウィーンは、ハプスブルグ家の帝都として発展したそうです。そのハプスブルグ家の夏の宮殿「シェーンブルン宮殿」にも足を運びました。シェーンブルン宮殿は、マリア・テレジアが現在の壮麗な美しい建物に改造したそうですが、まさに帝都時代の豪華絢爛な世界がそのまま残されていました。
 ランチではウィーン名物「ウィンナー・シュニッツェル」をいただきました。
 午後の研修では、ウィーンフィルの本拠地・ウィーン学友協会ホールに行きました。もしいつか、この舞台に立つ生徒がいたら…、という妄想をいだかしてくれる素敵なホールでした。
 また、ウィーン市立公園に立ち寄り、「F.レハール像」で記念撮影。明誠学院吹奏楽部はレハールに足を向けて寝られない程、お世話になっているのでございます。今年もよい演奏ができますように…とみんな祈願していました。
 最後に、シュテファン大聖堂。とにかくすごい。大きい。美しい。モーツァルトが結婚式を挙げたことでも知られるこの場所は、内装も空気も全てがすごいものでした。このあと、ウィーン自由行動の時間がありました。オペラ座に行く人、ザッハトルテとウィンナコーヒーをいただく人、音楽専門店を訪れる人。最後のウィーンを楽しみました。そして五時前には、シュテファン大聖堂のミサにもこっそり参加。思い出深いウィーンになりました。
 オーストリアでの最後の夕食のあとは、モーツァルトフィル管弦楽団のコンサートに行きました。あのオペラ座で、本場の音楽を聴く貴重な体験は今後の演奏に役立つことと思います。2時間のコンサートはあっという間に終わり、ホテルに戻って帰る準備です。明日は3時半起き…。
 研修最終日。ヨーロッパを発ちロンドンで乗り換えて関西空港への長い1日(2日間)です。ロンドンではバッキンガム宮殿の近衛兵交代式、しかも演奏隊まで見ることができました。お昼を食べて、さぁ、日本へ帰ろう。

 

 


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